天台宗の葬儀は主に三つの儀式が中心です

2018年12月10日
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天台宗の葬儀では、主に三つの儀式を中心に執り行われます。顕教法要と呼ばれる儀式では、天台宗の根本経典である法華経を読経し、故人の生前の懺悔などを行います。生前を懺悔する事で仏性が高まり、仏としての道を進みやすくするためです。

仏門に入り、仏の弟子として天国へ旅立つ事を目的とした葬儀なので、生前の行いを清らかにする意味でも重要な儀式です。例時作法では、阿弥陀経を唱えます。これは阿弥陀様にすがる意味があり、阿弥陀様の力で極楽浄土へと導いてくださいと言う意味です。

お坊さんはもちろん、参列者が皆阿弥陀経を唱え、全員の力で極楽浄土へと導く儀式です。仏様の中でも特別慈悲深い阿弥陀様だからこそ、一心にすがることができます。密教法要では、光明真言を唱えます。光明真言はサンスクリット語のままの教典です。本尊を供養するためのお経なので、本尊を供養する事で、故人もどうかよろしくお願いしますと言う意味があります。故人は仏門に入り、仏の弟子として極楽へ向かうわけですから、その道を開いてくれる師匠筋ともいえる本尊にも感謝しなければいけません。葬儀の時に本尊を供養する事で「これからよろしくお願いします」と伝える儀式と言えます。